国語教科書を「簡単」にする方法

こ組&や組担当のEmiです。

海外で日本語を学ぶ子どもたちが、
国語教科書を使う場合、
難しいのは何でしょうか。

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ひとつめは文脈です。
特に物語は、海外の子どもたちには「ぴんとこない」ものも少なくありません。
あるいは、日本国内の子どもたちとは、全く異なる印象を持つこともあります。

例えば「スーホーと白い馬」は、オランダでは、「馬を楽器に使うなんて•••」と
ショックを受けてしまう子どもがたくさんいます。
幼少期から乗馬をする子どもたちが多いこともあり、
馬に対する親近感の違いから生まれる感情かもしれません。

その場合、読むこと自体が、精神的な苦痛になってしまいます。
これは、本来の教育目的とは大きくずれます。

文化による違いが、物語の受け取り方に大きな違いを生むことがあることは、
海外で日本語を教える親御さんも教育者も、知っておくべき点だと思います。

もし読み物を選べる環境にあるなら、その国でも楽しんで読めるもの
日本文化や歴史の勉強になるもの、あるいは子どもの興味にあった説明文がいいでしょう。

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ふたつめは、漢字と語彙です。

特に説明文の場合、日常生活で使うことばとは異なる、
専門用語が増えるので、難易度はぐっとあがります。

ただし、このことと、内容の難易度はべつの問題です。

てらこやに通う子どもたちのように、
頭の回転が速いマルチリンガルの子どもたちは大勢います。

思考力も論理性
も、同世代の子どもたちよりも発達した子どもたちです。

そのような子どもたちにとって、社会や理科の知識を得ながら、日本語も学べる
国語教科書の説明文は、知的好奇心を刺激する、優れた教材です。

それを「日本語力が弱いから、年齢は12歳だけど、小2の説明文を•••」と考えて、
ただ読ませてしまうと、内容自体が幼稚すぎて、飽きてしまいます。
(もちろん、授業の展開の仕方にもよりますが)

国語の教科書の読み物を、
内容はそのままに、
日本語を簡単にする方法
があります。

それが「リライト」です。

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日本国内の外国人児童向けに開発されたリライト教材は、市販でも手に入ります。

http://www.296.jp/books/data_books/t1338862804/index_html

スクリーンショット 2014-10-06 19.20.11
実際に見ていただくとわかりますが、教科書の読み物が、
文章の内容は変えず、1文を短くし、簡単な語彙を用いて
書きかえられています。

また、読みやすいよう、改行にも工夫があります。

漢字には、すべてふりがながふってあります。

文章全体の長さも、もとの文章よりも短くなっています。

もともとは、日本国内の外国人の子ども向けですが、作品によっては、
海外で日本語を学ぶ子どもたちにも十分使えます

しかし、すべての教科書、すべての作品のリライト教材が
入手可能なわけではありません。

上でご紹介したリライト教材の本にも、光村図書の中の、
代表作品のリライトのみが掲載されています。

「この作品を使いたいのに、リライト教材にはない」
「リライト教材のレベルが、教室の子どもたちには合わない」

そのような場合は、上記の教材の中にも書かれていますが、
ぜひご自身でリライトをしてみてください。

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実際に子どもたちの日本語力を一番理解しているのは、
日本語を教えている親御さん、そして教師です。

リライトは、決して難しい作業ではありません

目の前の子どもたちに、内容をかみくだいて説明するイメージです。

内容は十分わかる、難しいのは語彙と漢字だけなのだとわかると、
子どもたちにも達成感、「学ぶ」よろこびが生まれます。

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